正貴寺跡は城館跡から700m南東にあります。
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発掘された勝瑞城跡の濠 発掘された勝瑞城跡の土塁
勝瑞城跡から検出された瓦
勝瑞城跡から出土した軒瓦
三好家四代の墓 勝瑞義冢碑
検出された土器だまり
■大規模な濠跡
勝瑞城館は、複数の曲輪によって形成されていると考えられています。
それらの曲輪は、幅10m~15m、深さ3m~3.5mもの大規模な濠によって区画されており、 発掘調査では縦横に走る濠跡が検出されています。
館跡の濠跡(上空から) 検出された館跡の濠跡
出土した卒塔婆
■枯山水庭園
平成11年度に実施した勝瑞館跡第2次発掘調査及び、第3次発掘調査で、濠に
囲まれた区画の内部から枯山水庭園が発見されました。
出土した枯山水庭園 復元された枯山水庭園
庭園の景石には、12個の石〔緑泥片岩(青石)9個、砂岩2個、チャート1個〕が使われています。いずれも50㎝~1mほどの小振りな石で、これらを組み合わせずに単独で配置している点が特徴です。
また、庭園の北側からは庭園を眺めるための建物の跡も見つかっています。この建物は、館内で喫茶や宴会を催すなど、サロン的な役割を果たした会所であったであろうと考えられています。
検出された会所跡
CGで推定復元した勝瑞城館跡の会所(CG制作は中野真弘氏)
復元された会所と枯山水庭園
■池泉庭園と礎石建物群
平成16年度・17年度に実施した調査では、池泉庭園が検出されました。
池の規模は、東西約40m・南北約30mで中島を有します。池と中島の岸は部分的に石積みが見つかっています。
H16・17年に検出された池庭全景(下部に並んでいる長方形は工場の建物基礎)
CGで復元された池庭(CG制作:中野真弘氏、平井松午氏)
その規模は、発掘庭園としては全国最大級で、館の主の権威をあらわしているの
でしょう。 池のなだらかな岸と、全体的に小さい石を使っている事によって
優しく雅やかな雰囲気を醸し出しています。
検出された池東岸の州浜護岸
また、池の北側には礎石建物跡群が見つかっています。工場建物の基礎があり、
確認できない部分もありますが、おそらく3~4棟の建物があると考えられます。
検出された礎石建物跡群(上空から) CGで復元された全体想像図
(CG制作:中野真弘氏)
検出された礎石建物跡