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発掘調査のあゆみ

平成11年度調査 1999年度



調査地点

勝瑞館跡第2・3次発掘調査

←検出された濠

 地割り調査によって見つかった区画を断ち割るようにしてトレンチを設定しました。この区画が生きているのであれば、そこには濠や溝のような区画施設が存在するはずです。

 調査では、予想どおり大規模な濠が検出され、この区画が生きていることが確認されました。
 また、この区画内の南側には庭園があることも分かり、その北側には庭園を見るための建物の跡も発見されました。

←庭園(枯山水)と礎石建物跡(会所)

 第2次発掘調査の成果を受け、 徳島県教育委員会が主体となって庭園および礎石建物跡、そして周辺の濠跡の確認調査を実施しました。
 庭園は、緑泥片岩(青石)9石、和泉砂岩2石、チャート1石を単独で配置した枯山水庭園で、一つ一つの石はさほど大きくないものを使用しています。
 そして、ここから3mほど北に礎石建物跡が検出されています。この建物は、その位置関係から館内でサロン的な役割を果たす「会所」の跡であろうと考えられています。
 

 検出された濠

 また、区画に沿って濠跡も検出されており、その規模は上幅11mを越すような大規模なものでした。
 第2次調査と第3次調査の成果を公開するため、現地説明会を平成11年10月11日に開催しました。
 当日は、午前と午後の2回説明会を実施しましたが、400名を超える方々にお越しいただき、大盛況でした。

守護町勝瑞遺跡東勝地地点第1次発掘調査


発掘調査の様子

 町道勝瑞正喜地線道路改良工事に伴い、守護町勝瑞遺跡東勝地地点第1次発掘調査が実施されました。
 調査では、表土以下約1mほどが攪乱を受けており、16世紀代の遺構は壊されていましたが、その下層からは15世紀代の遺物や遺構が出土しました。
 遺構では、掘立柱建物跡や区画溝の跡が検出されました。また、遺物では大量のかわらけをはじめ、貿易陶磁器や鬼瓦が出土し、勝瑞の町の広がりが確認されました。


勝瑞館跡第4次発掘調査

             地下レーダー探査→

 平成11年12月に、富山大学のチームに委託して遺跡探査を実施してもらいました。濠の探索が主目的で、非破壊による調査です。
 富山大学のチームは、各地で成果をあげており、勝瑞館跡の濠跡も見事に検出してくれました。

勝瑞館跡第5次発掘調査

         調査地点(勝瑞館の西辺)→

 第4次調査の成果を受け、地下 レーダー探査で確認された濠跡を実際に掘って調査ました。
 調査の結果、探査結果通りに幅約11mの濠が検出されました。

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